2015年7月31日金曜日

CanSat(缶サット)競技会に参加しました


昨日30日に赤平市は植松電機さんで行われた「CanSat競技会」に、弊校の名前を掲げて参加してきました。

CanSatの話をするときに誰もが必ずする「CanSatって何ぞや」という話を今回もしていきます。
CanSatは、カンサット、缶サットとも書かれるもので、缶を用いた模擬サテライト(人工衛星)のことです。
缶サット甲子園のホームページでは「空き缶サイズの模擬人工衛星」と説明されています。
言い換えると、空き缶の中にマイコンやらセンサー、カメラなどを詰め込んだものです。
大抵のチームはCanSatにパラシュートなどの減速装置をつけます。

そのCanSatをロケット(植松電機さん他の提供)で地上100mくらいまで飛ばして、各チームで設定したミッションを落下中にクリアしようというものがCanSat競技会です。



さて、今回の競技会にあたり、弊校チームは「ブレない綺麗な映像を撮影しよう」をミッションに設定しました。

弊校は去年、CanSat甲子園、CanSat交流会の2回にわたって同じミッションで参加しました。
落下中のブレとか回転を無くせば晴れてミッション達成なのですが、2回とも落下中にグラグラ揺れてたり、横にずっと回転していたりと、あんまりブレがないとは言る映像ではなかったのです。

ということで、今回はCanSatとパラシュートの間に回転フックとか釣具のサルカンをつけて、パラシュートの回転がカメラを積んだCanSatに直接影響しないようにしました。

加えて、CanSatの外側(空き缶・カメラ)と内側(マイコン・センサー)を分離、CanSatの回転がわかるジャイロセンサーなるものを搭載して、CanSatの底にモーターを1つ設置しました。
センサーが「CanSatがn度回転しちゃった!」と言ってくれるので、モーターが「CanSat外部だけ逆方向にn度回すぞー」と頑張ります。こうすると、CanSat内部がくるくる回っても、カメラを積んだCanSat外部はまるで回転していないかのようになるわけです。説明難しいですね。
簡単に言うと、缶が回転してもカメラが回転しない仕組みをモーターで作ったわけです。

あとはブレが分かる加速度センサー、CanSatが地上何mまで飛んだか分かる大気圧センサーを入れました。衝撃に耐えるようにクッション入れたりもしましたね。



いざ当日。
誰も呼んでいないトラブルが突然来ました。
ハクション大魔王は呼ばれてないときは来ないんですけどね。不思議です。

閑話休題、どんなトラブルかと言うと「モーターを動かす装置(モータードライバーとも)がショートして動かなくなった」というものです。装置が壊れればモーター本体も動かせない訳で、さっき長々書いた説明部分が使えなくなったのです。ああ大変。ああ困った。
ショートした部分を直そうと問題の箇所を探すわけですが、結局見つからず。「そろそろ打ち上げするから作業終わらせてねー」と言われ、半ば落ち込みながら打ち上げ会場へ。

「せめてカメラ映像とデータは取れてくれ…」と祈り、11時45分にCanSatが飛んでいきました。
飛んでいった時の映像をスマホで撮影しているので、よければご覧ください(音量注意で)。


飛ぶときには毎回、「パラシュートちゃんと開いてくれるかな… 紐が絡んだりしないかな…」と不安になります。無事開いてくれました。紐も絡みませんでした。よかった。

余談ですが、ロケットからCanSatが放出された直後、数秒ほど落下せず留まり、その後急に傾いて落下を始めたように見えます。この様子はセンサーでも得られていました。先生曰く、これらは上昇気流と下降気流に乗った影響らしいです。偶然キャッチできました。ちょっと嬉しい。

CanSatが着地したあと、無事回収。
そのあと真っ先にすることは、データがちゃんと取れているかの確認です。なにせ、発射・着地衝撃でデータが吹っ飛んだりするチームが多々あるので。
弊校CanSatは全データを無事取得できました。一安心。

さて、肝心の映像を見ていきます。
モーターが動かなくとも、パラシュートにつけた回転フックがうまく機能していてばいいなーと思っていました。
ぐらぐらーっと揺れて、回りながら落下・・・。うーん。
自分たちの望む「ブレのない映像」には届かないものになってしまいました。ミッション成功ではないですね。



ここで落ち込んでいてもその先には何もありません。次を考えます。
ということで今日、弊校チームで「次のCanSatへ向けて何をしよう?」を話し合いました。
自分が出したのは、
・次こそモーターを動かそう
・地磁気センサー(東西南北の方位がわかるセンサー)を使って方位を指定した映像を撮ろう
・センサーのデータをもとに、CanSat落下時の状態を見える化しよう
などなど。

次にCanSatを飛ばす機会は、来年7月の同競技会になりそうです。
きっと同じミッションで挑みます。「何をしよう?」を多く達成できるように1年間頑張ります。


P.S.自分のやったことの整理がつくので、こういうレポートはみんな書いたほうがいいと思います。特に明日明後日に本番が迫った吹奏楽関連の方は。