この疑問を検証するためには、過去の天気予報と実際の天気を比較するのが手っ取り早いです。
しかし、実際の気象データはあれど天気予報のデータはそう残っているものではなく、検証するには資料不足です。
そこで、今回は過去の実際の気象データを参照してある程度の法則を導くことで、
今後大荒れ予報が出たときに本当にそうなるのかの判断材料を作ろうと思います。
ちょうど「明日大荒れ!」って騒がれているのでやってるだけです。
ちなみに msms1003 Advent Calendar 2016 の1日目の記事です。
検証
吹雪に重要なのは風要素なので、過去の天気データを参照して風の様子を見てみましょう。
- みんな大好き気象庁さんのHPにアクセスします。
- 過去の気象データ検索で、好きな地点を指定します。
- 12月を選択して、「地点ごとの観測史上1~10位の値」をクリックします。
- 過去のすごいデータがいっぱい出てきます。嬉しい。
18 南 (1980/12/4) | 16 南 (1988/12/15) | 15 南南西 (1978/12/2) | 14.5 南西 (2012/12/6) | 14 南 (1979/12/20) | 13.2 南南西 (2010/12/12) | 13 南南西 (2003/12/26) | 12.6 南南西 (2014/12/3) | 12.6 南南西 (2010/12/4) | 12.2 南南西 (2014/12/2) |
最大瞬間風速ランキングを見てみましょう。
22.4 南南西 (2012/12/6) | 20.8 南西 (2010/12/12) | 20.7 南南東 (2014/12/16) | 20.7 南南西 (2014/12/2) | 18.7 南南西 (2010/12/4) | 18.4 南南西 (2014/12/3) | 17.5 南南西 (2012/12/7) | 17.3 北 (2015/12/11) | 16.7 南南西 (2011/12/23) | 16.1 西 (2014/12/21) |
この結果から、最初は「天気予報で南南西の風が強くなってたら吹雪くってことか?」と思ったんですが、途中から少し違う可能性を考えました。
というもの、ここは内陸にある街ですから地形の影響を大きく受けます。
なので、天気予報で全く違う方角の風を予報してても、地形で無理やり南南西に吹かれてる可能性があるのではないか、という可能性があるのです。
内陸の地形の影響を受けないのは沿岸ですから、最寄りの石狩浜益の気象データを見てみます。
ランキングを見ても意味が無いので、滝川でランキングに掲載されている日の石狩の風を見ます。
今回は、一瞬を切り取った最大瞬間風速より長い目で見ている最大風速のほうが資料的に優位と
考え、最大風速のランキング順に見ていこうと思います。
結果は以下の通りです。
1980/12/04…西の風18メートル
1988/12/15…西南西の風13メートル
1978/12/02…西の風14メートル
2012/12/06…西南西の風20.6メートル
1979/12/20…南東の風14メートル
2010/12/12…西の風19.5メートル
2003/12/26…西南西の風17メートル
2014/12/03…西南西の風15.0メートル
2010/12/04…西北西の風17.8メートル
2014/12/02…西南西の風14.8メートル
ということで、滝川で南~南西の強い風が吹いている間、沿岸では1事例を除いてほぼ西風成分が大きく関わっていることが分かりました。
1時間でまとめた資料なのであれですが、明日の予想天気図などを見る限り沿岸部ではほぼ西風ですから、それなりに強い風が吹けば滝川でも強い風になる可能性があるかもしれません。
ちなみに、風というものはベクトルですからスカラーに捉えても意味は無いんですが、
試しに風速値だけでグラフを作ってみました。
決定係数が0.00042、相関係数が-0.020というほぼ参考にならないデータが得られました。
ちゃんとベクトルで捉えて資料を作りましょう。
まとめると、
石狩浜益で西風が強く吹いていれば滝川でもそれなりに強い風になるよ、ということですね。
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